あがり症治療は薬物療法と心理療法を併用
あがり症の治療には、薬物療法に加えて心理療法の併用が望ましいとされている。あがり症を克服しようと薬物療法を行っている人に対して精神的にバックアップし、的確なアドバイスを行うことが心理療法の目的となっている。
薬剤に期待できる効用は、あがり症という障害を取り除くことではなく「あがってしまう」という不安を軽くすることだけだからである。また、短期間では薬物療法のほうが高い効果が得られたが長期間にわたる効果は心理療法のほうが高い、という報告もある。
薬物療法は、あがり症という「社会不安」を乗り越えるきっかけを作ることになる。しかし、同じような状況に遭遇するたびに繰り返される「あがり症」という症状は大きく心に根付いているため、これを完全に取り除くためには薬だけでは不十分である。あがり症を治療するためには、別の考え方や行動様式を身に付けることが重要になってくるのである。そのためにも、心理療法は非常に重要な手段となっている。
心理療法はどのように行われるのだろうか。心理療法では「あがり症」に悩む人が、「あがってしまう」状況に積極的に立ち向かうようにサポートしていくことになる。重要なポイントは、苦手な状況から逃げ出さないこと、ものの見方や考え方を変化させること、上手なコミュニケーションの仕方を学ぶことにある。心理療法においては、薬物療法を併用するか否かに関わらず、このような方法で行われるようである。